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Image by Lana Graves

​単語の教科書

Words and Vocabrary seats

いなかの個人塾 midori は英語を「教え」ながら自身も英語を「研究」しています。英単語の暗記が苦手な生徒たちの反応がよい英単語シートの教材も進化中です。たとえば語根「fore:前に向かって」の紹介では、forecast(予報)が一般的に取り上げられますが、会話が弾んだり楽しく学習するためには「伏線」を意味する foreshadowing がお勧めだったりします。まさに前に向かって事実が明らかになるまではシャドー状態であることが、伏線が伏線たる理由というわけです。

 

「The foreshadowing finally paid off ! やっと伏線が回収された!」

効率的で興味深い学び方で単語を仕入れることで、英語が得意になるエンディングに向けて、伏線を張りましょう。

語源・イメージ・エピソード・関連語をすべて網羅しています。また、学習者(子どもたち)の反応がよかった憶えかたが取り入れられ、随時追加されるために常に最新バージョンです。大学受験に絞った単語に教科書はこれまでありませんでした。受験生にとって参考になる箇所がすこしでもあれば幸いです。気持ちは lexicographer 。辞書編集者のことです。

Image by Adam Stefanca

​生徒にむけて作成した英単語シートの一例。(24時間対応の質問LINEより)
語源「ab」より「abundant」の解説です。

英単語シート。受験に必要な英単語の語源やイメージや例文や同類語、対義語まで完全解説します。
英単語シート.png

一枚の英語シートが完成するまでには、膨大な情報の集積があります。単語には圧倒的な情報が詰まっています。英単語「abundant」のページを公開しているので、山陽青年部が英単語に強い理由を是非ご覧ください。 

覚書

英単語の教科書―覚書
There are so many doors to open. 
             
―「アルジャーノンに花束を」より

Image by Roman Melnychuk

筆者が最初に使用した英単語帳は高校一年生の時のユメタンでした。最初のページにdawnがあったことを憶えています。意味は「夜明け」です。当時はどうしてこんなにマニアックそうな単語を憶えないといけないのか不思議でした。右ページの glanceにいたっては「一瞥する」の訳を日本語としても聞いたことがありません。暗記が苦手である自己分析ができないまま悪戦苦闘し、改善策もなく1年間ずっと単語帳の“レベル1”とにらめっこをしていました。

 

「グランドをひたすら周回する体育の長距離は苦手どころか嫌いだったけれど、大人になってからは自分の好き勝手に走れるからすごく楽しいよ。タイムもよくなった」。そういった話をよく聞きます。筆者の場合は英語がまさにそうです。かつて厄介だった英単語「glance」も、いまになって考えれば、語源「gl」のイメージに「ギラっと光る」があるため、言葉の響きからイメージもしやすく、さらに関連語にはとっておきのガラス(glass)から納得も完璧にできるのです。メイクが詳しい人にはグロス「gloss(光沢)」を例に挙げるのもいいですね。余裕があれば氷河が「glacier」・輝きが「glitter」であることも仕入れてもいいでしょう。「長文には地球温暖化 (global warming) の話題が頻出だから、氷河の後退 (retreat of glacier) を引き起こすという表現が出題があるかもね」と一言あれば、そのささやきが各単語であれば、モチベーションもあふれたかもしれません。もしくは、授業終わんないかなと腕時計をちらりと見ることを「to glance at a wrist watch」と表現するといった風の“学生あるある”の例文があれば、意味からイメージへの飛躍もすんなりうまくいったのかも。前置詞「at」にある「その極一点」のニュアンスとも相まることで、辞書的意義から生きた知識に自然とレベルアップできるような道が、ほんとうは数多くあるのが英単語学習です。

 

There are so many doors to open. 

 

有名な小説「アルジャーノンの花束に」から引用した文章です。開けるドアがいくつもある。本来の英単語の姿です。当時の英語が苦手な高校生は、なす術がないまま必死に書いて覚えようとしていました。単語解説用の小さな箱のどこにもそんな語源の話は書いてありませんでしたし、いまでも同様の問題は縮小の兆しはあるものの学生の間で進行中です。特に地方学生には浸透していません。英単語の勉強の仕方はとにかく憶えることだと教わりました。その歴史が繰り返されて、いまこのテキストを読んでいるあなたもそう教わっていないことを祈ります。

 

このテキストの背景写真はプロカメラマンの作品であり、タイトルは「dawn」です。意味は「夜明け」でしたね。青春時代に筆者が苦手を刻みつけられた単語であり、そして現在はそこからの成長を意味する象徴的な単語です。暗記が苦痛だったからこそ編み出された特講カリキュラムが「英単語の教科書」です。英単語が氷解する経験を味わってもらいたいと切に願っています。夜明け後の空はどれほど輝くのか、その景色を自分でつかんでください。筆者の私は現在TOEIC800点を目指して日々英語に触れあっています。スペシャルサンクスはこの文章を読了していただいる読者、それから勉強法を知りたがっている、いまはまだ将来の何も知らない高校生の私自身、それから同じ境遇にいるすべての学生の皆さんです。

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